レクサスマガジンBEYONDの記事を見ていたら、レクサスCT200hに搭載するスピーカーに竹を使用するというものがありました。
興味があったので覗いてみました。
内容を見てみると音質向上のためスピーカーの振動板に竹炭と竹の繊維を用いるというものでした。
スピーカーは電気信号で振動板を振動させ音を発しています。
スピーカーにとって振動板は重要な部品となります。
振動板に要求される性質として、軽量、高強度、高剛性、柔軟性が挙げられています。
ここで、高剛性と柔軟性という相反する特性が両立するのか疑問に思いました。
内容を良く読むと柔軟性と言っているのは「振動板自体のバイブレーションを低減させる」性質を言っているようなので、内部摩擦の大きなような材料を差しているのだと理解し、読み進めました。
開発された振動板は竹炭をマトリックスとして、竹の葉から抽出されるプラントオパールのウィスカを分散させ、樹脂等を結合剤として添加し成型したものと思われます。
プラントオパールとは結晶水を含んだシリカのようです。
竹の成分から高性能のスピーカーができるのは驚きです。
しかし、ここでは述べられていませんが、もう一つのポイントはコストだと思います。
開発されたスピーカーの振動板をコストを意識せずに作ろうと思えば、活性炭をマトリックスとしてカーボンナノチューブを分散させてやれば同様の性能は得られると思います。
しかし、コストは全く異なります。
レクサスの部品でコストを前面に出すとイメージが壊れるのであえて触れていないと思いますが、竹スピーカー採用の最大のポイントはコストだろうと勝手に思っています。
因みに竹炭の代わりに活性炭としたのは竹炭の特長として比表面積の大きさがあるからです。
この比表面積の大きさがスピーカーの特性にどの様に影響するのかは私にはわかりませんが、代替としては同様に比表面積の大きな活性炭を選択しました。
竹を主成分とするスピーカーを開発したのはパナソニックのようですが、材料開発までパナソニックが行ったのでしょうか?
それとも材料は他社が開発し、パナソニックに提供しているのでしょうか?
新技術を実用化するには大きな障壁を何回も超えないといけないと思いますが、今回の竹スピーカーは実用化に至り良かったと思います。
今後もレクサスは新技術を実用化するために様々な挑戦をしていって欲しいと思います。
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2014年7月22日火曜日
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