昨日レクサスLFAの生産完了に関する記事を掲載しました。
その中で
「なお、LFAの開発・生産を通じて得られた技術、特に炭素繊維強化樹脂(CFRP)部品の生産ノウハウとともに、人の五感に響く官能性能を重視したエモーショナルなクルマづくりの精神は、今後のLEXUS車両に幅広く継承していく予定である。」
と書かれていたCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)に目が留まったので、材料に関連することを書きたいと思います。
従来のクルマのボディはほとんど鉄鋼材料でできていました。
その後材料の開発が進歩し、アルミ合金やマグネシウム合金、チタン合金などが採用されるようになり、クルマの軽量化に貢献してきました。
以前にも少し書きましたが、鉄鋼材料というのは鉄と炭素の合金と言えます。
炭素の量や結晶のサイズ、形状を制御して様々な特性を制御できます。
クルマは性能上軽量化が課題の一つですが、常に安全性が最優先されます。
新材料が開発されてもその安全性が確認されるまではなかなか実用化できません。
そのような中CFRPはF1などで実績を積み安全性を証明してきました。
そして実用化のもう一つの壁はコストです。
自動車メーカーの材料コストに関する要求は大変厳しいものがあり、要求を満たす材料は少ないかもしれません。
CFRPは大変高価な材料で、破損すると修復は不可能なので、パーツの交換での修理しか、ほぼ不可能です。
こうした環境でレクサスLFAはCFRPを採用しました。
3750万円もする高級車だから採用できたと言えます。
しかし、レクサスLFAで蓄積されたCFRAの生産ノウハウは今後の実用化に大きく貢献することと思います。
CFRPのコストダウンが実現できれば、クルマの軽量化は飛躍的に躍進すると思います。
今後のトヨタ社の頑張りに期待したいと思います。
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