本日はエンジンバルブについて余談です。
先日レクサスRCFのバルブにチタンバルブが採用されているのをみて思い出しました。
大分前になりますが、メルセデスベンツがセラミックバルブをしけんしていたことです。
レクサスRCFがチタンバルブを採用した一番の理由は耐熱性があって、比重が小さいからだと思います。
特に排気バルブには耐熱性と低比重が求められます。
排気バルブは燃焼ガスが通過するので900℃程度のガスに曝されることになります。
このため一般的なエンジンバルブには耐熱鋼が使用されていると思います。
耐熱鋼は鉄を主成分としてクロムやニッケルなどが添加されて耐熱性を高めています。
このクロムやニッケルは比重が大きいため、耐熱鋼の比重も比較的高くなります。
エンジンバルブに使用される耐熱鋼の比重は7.8前後だと思います。
エンジンが高回転になり、バルブの重さが大きいと、慣性が大きくなり振幅運動が追従できなくなってきます。
エンジンバルブが追従できなくなると、最悪バルブとピストンが衝突しエンジンが壊れることが有ります。
一方チタンは4.5位だと思うので非常に軽いと言えます。
しかも耐熱性もあります。
ここでベンツの話に戻ります。
ベンツは試験的にセラミックバルブを採用しました。
ドイツの国家プロジェクトの一環として試験し、一部実用化しました。
しかし、その後本格的に採用したという話は聞いていません。
エンジンバルブに採用したセラミックスは窒化ケイ素です。
窒化ケイ素はセラミックターボにも採用されたセラミックスです。
比重が3.5程度で耐熱性に優れています。
数値だけ見るとチタンバルブよりも良さそうです。
ただし、窒化ケイ素の欠点は靱性が低いということです。
チタンも金属の中では靱性の低い方ですが、窒化ケイ素に比べれば十分高いです。
靱性が低いということは衝撃によって割れたり、欠けたりし易いということです。
エンジンバルブンが欠けて、シリンダーとピストンの間に噛み込んでピストンが急に止まればエンジンがロックして大惨事になる可能性があります。
この点が本格採用に至らなかった理由だと、個人的に思っています。
しかし、今後エンジンの燃焼温度が高くなり、高回転型になってくれば窒化ケイ素は魅力的な材質だと思います。
今後レクサスがどの様な材料をどのような部品に採用してくるのか楽しみです。
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