さて、東京モーターショーでは、レクサスLFAのスケルトンモデルが展示されているようです。
このスケルトンモデルではF1カーなどにも採用されているカーボンモノコックボディを垣間見ることができるようです。
カーボンモノコックボディはその強度の高さから事故などの際にドライバーを守る重要な部品とされています。
ところで余談ですが、カーボンモノコックボディはなぜそんなに強度が高いのでしょうか?
カーボン部品は日本語では黒鉛部品と言います。
黒鉛単体ではそれ程強度は高くないのでカーボンモノコックボディには使えません。
カーボンモノコックボディに使われているのはC/Cコンポジットと呼ばれる材料です。
C/Cコンポジットとはカーボン/カーボン複合材料ということです。
つまり、カーボンとカーボンの複合材料です。
少し違和感があります。
異なる素材を組み合わせるから複合材料では?
実はC/Cコンポジットは、黒鉛を炭素繊維で補強した材料だから、カーボンとカーボンの複合材料と呼ばれるのです。
ではなぜC/Cコンポジットの強度は高いのでしょうか?
この部分は少し難しいので、わからない人は読み飛ばしてください。
カーボンのような脆性材料は体積が小さいと強度が高くなる性質があります。
つまり、繊維状にして体積を小さくすると高強度になるのです。
この高強度の炭素繊維を編み込んで部品に近い形状を作り、編み込んだ空隙に黒鉛を注入すると、緻密で高強度かつ軽量のC/Cコンポジットができます。
最近C/Cコンポジットが注目を集めたニュースとしてボーイング社の最新鋭機787があります。
ボーイング787は機体にC/Cコンポジットを採用し、強度を保ったまま軽量化を図りました。
因みに採用されたC/Cコンポジットは日本製です。
このように航空機にまで採用されている最先端材料が市販車のレクサスLFAに採用されているのです。
もっとも市販車と言っても500台限定ですが。。。
今回東京モーターショーに展示されている限定50台のレクサスLFAニュルブルクパッケージを購入された方が羨ましい限りです。
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