昨日の表紙写真は、レクサスIS250のリアの部分でした。
さて、本日もレクサスLFA開発ストーリーの続きです。レクサスのスーパースポーツは走行性能だけでなく、官能性能も一流でないといけないと考えていました。その一環として、デザインはヨーロッパにおけるデザイン拠点であるED2に依頼しにニースまで行きました。
2001年7月30日に数種の5分の1スケールもモデルが完成しました。スタイリングは、ノーズ部は低くなめらかですっきりしているが、ドアの後部とリヤウィングの横にエアインテークのようなものがありました。車体後部を見ると、左右に巨大なエア出口が開口していて、テールランプを上方へ押しやるデザインとなっていました。
「ラジエーターをリヤに搭載する案です。」とED2のデザインチームはあっさり言ったそうです。最終デザイン固定まで多くの変更がなされましたが、この基本構想は最後まで変わらなかったようです。
2003年6月12日、V10エンジンを搭載した試作第一号車が完成し、22日にはこのプロジェクトの陰の仕掛け人豊田章男常務(当時)が、テストコースに訪れ、実際にステアリングを握って走ったそうです。この後、テスト走行は士別試験場(北海道)、袋井テストコース(静岡)、富士スピードウェイ(静岡)をはじめとする国内のサーキットで行われましたが、「熱」の問題に苦しんだと書かれています。
2003年10月には開発途上の試作車を携え、開発チームの大部隊がドイツのニュルブルクリンクサーキットへ渡りました。このときテストドライバーバーが次のようなコメントを残したそうです。
「20年間ここで走ってきて、いつも世界のスポーツカーの後姿を見ながらくやしい思いをしてきた。でも今日は違う。コーナーでドイツの高性能スポーツカーを抜いた」
このテストドライバーとは成瀬氏のことでしょうか?本文には名前は出てきませんが、20年間ニュルを走ってきたトヨタのテストドライバーといえば成瀬氏のような気がします。
2005年1月9日のデトロイトショーでレクサスLF-Aがお披露目されました。この年の5月大きな指示が出ました。これまでは車体はアルミ合金を考えていましたが、カーボン繊維強化樹脂(CFRP)で車体構造を作ることになったのです。CFRPはレーシングカーでは実用化されていますが、市販車の主要構造材料としての実用化はまだです。
2006年2月、CFRP製シャシーを採用した試作車の衝突試験を行われましたが、開発陣にとっては厳しい結果が出ました。また、熱の問題も解決されていませんでした。しかし、開発陣にとって、トラブルはつきもので、改善、新たなトラブルの繰り返しで、目標を達成していくのです。今号では、ここまででした。
レクサスLFA開発ストーリーは次回で最終回です。約3ヵ月後に届くレクサスマガジンが待ち遠しいです。
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