以前ターボによる省エネについて少し書きました。
ターボによって、どうして省エネ出来るかわからないと書きました。
色々考えてみて少しわかったような気がします。
個人的な見解で間違った内容もあるかもしれませんが、簡単に述べたいと思います。
一つ目は、排熱利用による省エネです。
内燃機関は燃料を燃焼させた時に得られる熱エネルギーで燃焼ガスが膨張します。
レシプロエンジンではこの膨張時にピストンを押してクランクを回転させ、運動エネルギーへと変換しています。
その後燃焼ガスは排気ガスとしてシリンダーから押し出され排気されます。
この時、燃焼ガスは膨張により温度が下がっていますが、まだ運動エネルギーに変換できる熱を持っています。
このエネルギーをターボチャージャーで回収することにより省エネ化ができます。
同じ内燃機関であるガスタービンなどは、大型になれば一段ではなく、二段、三段と多段で熱エネルギーを回収します。
この原理と同じと考えられ、捨てていた熱エネルギー回収で省エネ化を図るという考え方です。
二つ目は小径化したターボチャージャーで、低中速域のトルクを太くし、不要なアクセルの踏み込みでエネルギー消費を増やすことを抑制することです。
小排気量のエンジンは低中速域でトルクが小さいため、加速が悪く、ついアクセルを踏み込みがちです。
また、ターボはターボラグという言葉があるように、低中速域ではターボチャージャーが十分に機能せず、出力が出にくいという欠点があります。
このターボを小径化することにより少ない排気でターボを回転させ、低中速域でのトルクを上げて省エネ化を図ることが出来ます。
三つ目は、ダウンサイジング化によるエンジンの軽量化です。
車の重心を考える場合にエンジンの重量は無視できないくらい大きな部品です。
大排気量になればなるほどエンジン重量が大きくなるのは自明な理です。
そこで、小排気量車にターボを付ければエンジンの重量小さくし、車全体の軽量化が可能になります。
車の重量が小さくなれば省エネ化が可能となります。
そして、ターボによる省エネ化で私が勘違いしていたことがありました。
私は1.5Lのエンジンにターボを付けることで、NAの1.5Lエンジンより燃費が良くなると考えていました。
これが間違いのもとでした。
1.5Lのエンジンにターボを付ければ出力が増加し、もっと大きな排気量の車と同等の出力を出すことになります。
ターボによる省エネ化は、この同出力の大排気量車と比較しないといけないということです。
つまり同じ出力で小排気量のターボ車と大排気量のNA車を比較すれば、小排気量のターボ車の方が燃費が良いということです。
エコターボの意味が少し理解できたような気がします。
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