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2011年10月3日月曜日

メガウェブ バッテリー


 上の写真が、初代プリウスに搭載されたニッケル水素バッテリー(下)と2代目プリウスに搭載されたニッケル水素バッテリー(上)です。

 ともにニッケル水素バッテリーですが、大きさがかなり違うことがわかります。初代のバッテリー重量が76kgに対し、2代目は39kgとなっています。

 単位重量当たりの能力は初代が280W/kgで、2代目は540W/kgとなっています。能力がほぼ倍になっています。

 初代プリウスの発売が1997年、2代目プリウスの発売が2003年ですから、6年間で能力が約倍になったことになります。

 トヨタ社の開発力の賜物と言って良いでしょう。バッテリーの小型化はハイブリッドカー電気自動車の性能向上や実用化に必須の技術でしょう。

 ハイブリッドカー、電気自動車用バッテリーは将来的にはリチウムイオン電池に変わるだろうと予想されていますが、開発の進捗状況は思わしくないようです。

 詳しくはわかりませんが、技術的問題と供給安定の問題の二つが課題なのではないでしょうか?技術的には安全面の確保が難しいようです。少し前は、携帯電話用リチウムイオン電池の充電中の発火問題などがありました。

 携帯電話のように小さなバッテリーであれば、発火の規模もまだ小さいですが、自動車用のリチウムイオン電池が発火すれば大惨事になりかねません。

 自動車用の大型リチウムイオン電池はまだまだ開発途上の段階のようです。安全性の確保はメーカーとして必須の責任ですから、実用化にはもう少し時間がかかるのではないでしょうか?

 もう一つは原料の安定供給の問題があります。リチウムの大産地の一つとして中国があります。中国はレアアースを含め多くの資源を抱えており、これまで安価に供給してきました。

 しかし、中国経済が発展してくると、これまでの安価な供給を見直し、戦略的に生産を制御しだしました。現在のレアアース高騰の一因はここにあると思います。

 同様にリチウム原料の入手先の多くを中国に頼っていたため、今後リチウム原料が安定して入手できるか不透明な状況です。

 このような状況で、リチウムイオン電池を発売すれば、安定供給できるか不安です。リチウム原料を安定的に入手できる新たなパートナーを見つけるまでは実用化されない可能性がると思います。

 バッテリーの問題は、ハイブリッドカー、電気自動車の将来を左右する大きな問題です。今後の動向に注目したいと思います。

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