玄関を開けるとたっぷり湿気を吸った空気が体にまとわりついてくる。
草いきれのする芝の庭を見ると空気が揺れて見える。
頭上からは強い日差しが容赦なく照りつけてくる。
額に汗が噴き出してくる。
暑い。
レクサスIS250のドアノブを掴み、ゆっくり引くと、ピッピッという解錠音と共にドアが開く。
車庫の中とはいえ、熱い大気に暖められた車内は生ぬるい空気で充満している。
運転席に座り込み、ブレーキを踏みながらスタートボタンを押す。
軽くセルが回り、エンジンが始動する。
全ての窓を全開する。
新鮮な空気がどっと車内に押し寄せる。
さっきまで熱いと思っていた大気が、冷たく感じる。
人間の体は、相対的にしか温度を感じられないようだ。
シートベルトを締め、ブレーキを踏みながら、シフトノブをSまで移動し、+側に2回動かす。
Sレンジで運転するのは私の趣味だ。
駐車時にSレンジに入れると、シフト表示は4速を示す。
これを+側に2回動かし、6速に変更するのがいつもの操作だ。
左右を確認しながら、ブレーキを緩めると、車は静かに、滑り出すように滑らかに発進する。
家の前から、大通りにゆっくり出る。
街中をゆっくり流すと、風が入ってくる。
街中の風は生温く、気持ちの良いものではない。
郊外の山道まで来ると空気も新鮮に感じられる。
森に囲まれた山を抜けると海岸線だ。
木々のトンネルの向こう側が明るく見える。
右へゆっくり曲がるカーブのガードレールの向こう側に海が見える。
海岸線の道路は平日のせいか車は少ない。
アクセルを軽く踏み込み加速する。
左カーブの手前で、車は右寄りに位置取りし、2速まで減速する。
こんなときパドルシフトは便利だ。
左手中指と薬指でパドルシフトを手前に引き寄せる。
5、4、3、2速。
しっかり数えながらシフトダウンしないとシフトダウンし過ぎることがある。
シフトダウンし過ぎると、ピッと警告音がする。
エンジン保護のため、オーバーレブしないようにシフトダウンが制限されるのだ。
エンジンブレーキが効きはじめると、ハンドルを左に切り始める。
クリッピングポイントで左のガードレールを掠めるように旋回する。
カーブ出口で車はセンターラインに向かってアクセルを踏み始め加速体制に入る。
次の右カーブは回り込みが深いようだ。
車を左側一杯に寄せる。
左足で軽くブレーキを踏み、クリッピングポイントを奥にとって右旋回する。
センターラインは決して超えない。
原則だ。
加速状態で次の左カーブにアプローチする。
ハーフアクセルのまま左カーブを抜ける。
しばらく続く直線めがけてアクセルを全開する。
体がシートに張り付きながら、軽快なエンジン音とともに加速していく。
3、4速、シフトアップする。
次の右カーブの手前でブレーキを思いっ切り踏み込み減速する。
減速とともに、2速までシフトダウンする。
エンジンブレーキが効きはじめると、ブレーキの踏力を調整して減速を一定に保つ。
アウトインアウトで、コーナーを滑らかにクリアする。
加速を開始する前に前車が目に入った。
6速までシフトアップし、次のカーブは軽く流す。
海から潮風が匂う。
磯の匂いはあまり好きではないが、海は嫌いでもない。
前車に続きゆっくり海岸線を流す。
直射日光のあたる太ももが熱い。
窓を閉めてクーラーのスイッチを入れる。
涼しい風が轟音と共に吹き始める。
涼しい。
そのまま、山へと向かい、家に帰る。
夏の海岸線のドライブはいつになってもワクワクする。
また行こう。
なお本日の記事はフィクションです。公道では法律を守って運転しましょう!
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2013年7月19日金曜日
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